海洋散骨とは

紀元840年、平安時代に亡くなった淳和天皇は散骨を希望し、実際に叶えられたそうです。当時は海・山・川などさまざまな場所で散骨を行うことは珍しいことではありませんでした。江戸時代に入り檀家制度が始まり、死者の遺骨は墓地に埋葬するという文化が根付いてきました。それが現代になって核家族化が進み、墓地の継承・維持が困難になってきたことから、散骨という葬法が再び注目されるようになったのです。

海洋散骨と法律

最近は少なくなりましたが、「散骨は違法ではないのか?」というご意見も多くありました。散骨はもともと違法ではありません。しかし守るべき法律があるのも事実です。蒼海(うみ)では、下記のおもな法律・条文を理解・遵守して、お客様へ安全・安心の海洋散骨サービスを提供できるよう心がけています。

刑法第190条
遺骨の遺棄に関する法律。葬送の目的として相当の節度を持って行なうことが大切です。
墓地埋葬等による法律
(墓埋法)第4条
埋葬又は焼骨の埋蔵は墓地区域以外では行ってはならないという法律です。散骨はこの条文の対象外とされています。
海上運送法第20条・21条
人の運送をする不定期航路事業(チャーター散骨など)の届出・許可に関する法律で、乗船客の安全を守るものです。
民法709条
不法行為による損害賠償条項です。海洋散骨において周りの皆様の権利を侵害しないこと。これが最も大切です。

海洋散骨において、上記の他に守らなければいけない法律はまだ沢山あります。法令順守を大前提に、私たちはご遺族の望まれる故人の見送り方をご提案することが⼀番の使命と思い、取り組んでいます。

周辺環境への配慮と理解

法律を守りさえすれば何をしても良いというのは独りよがりと言わざるを得ません。私たちは社会に属する個人として、多くの他社とかかわりを持っています。自分たちが思う散骨が、周りの人々を悲しませることがあってはいけません。ご家族、ご親族そして海で生活をする方々へ十分に配慮して理解してもらうことが、最終的に故人様、ご家族様の安息と悦びに代わるものと私たちは信じています。